コンセルトヘボウ管来日公演 第1回〜第4回

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赤くて小さなボタン第1回〜第4回の概要

 コンセルトヘボウ管弦楽団の来日公演はすでに相当の回数が重ねられていますが(正確な回数を把握していないことがこの書き方でバレますね…)、そのうち第1回から第4回に関しては、公演の全容がほぼ把握できました。ご親切にもプログラムをお貸しいただいた江戸川の室伏さんのご協力によるものです。ほんとうにありがとうございました。

 初来日は1962(昭和37)年、これはわたしの生まれる前です。プログラムの広告ページには三船敏郎のアリナミンが登場しております。2回目は6年後の1968(43)年。広告ページにはレナウンのイエイエ娘。この2回はいずれもハイティンクとヨッフムの両名が同行しています。1970年代の第3回と第4回はハイティンクの単独でした。

 また2〜4回はいずれも中部日本放送の「CBCオーケストラ・シリーズ」としての来日公演となっています。プログラムの巻末に掲載されている次回予告広告によると、第3回はショルティ指揮ウィーン・フィル(1969年2〜3月)、第10回はマゼール指揮クリーヴランド管(1974年5〜6月)、そして第15回はあのドレスデン・シュターツカペレ(ブロムシュテット指揮、1978年4月)が登場。この錚々たるラインナップ、中部日本放送というのはたいへんな企業メセナの実績を持っていたようです。

 日程、会場、曲目は別掲の通りですが、第2回と第3回はなかなかのハード・スケジュールといえましょう。特に第3回では大阪で4公演、今ではちょっと考えられないことです。地方都市にも丁寧に足を伸ばしており、その会場がいずれも「市民会館」「文化会館」系の施設であるというのが、時代を感じさせますね。おそらくコンセルトヘボウとは比較にならない音響効果しか持ち得なかったであろうそれらの会場において、コンセルトヘボウ・サウンドは果たしてどの程度まで再現されたのでしょうか。なお初来日は3週間に渡る長期ツアーということで、中4日の空きがあったりします。また第4回では地方が割愛され、韓国とセットになっています。

 演目を見ますと、やはりヨッフムはドイツ・オーストリア系一色(コックスのみオランダ)ですね。ブルックナーももちろん披露。これに対してハイティンクの方はかなりバラエティ豊かで、特に毎回必ずラヴェルまたはドビュッシーを入れている点は要注目。一見意外にも思えるコンセルトヘボウのフランス物は、録音では独特の魅力を感じさせてくれるのですが、やはり重要なレパートリーを占めていたのでしょう。またハイティンクのモーツァルトやハイドンは、録音ではほとんど見られないものです。

 曲目だけでいえば、ベートーヴェンにドビュッシーにバルトークという、1962年のBプロが特に魅力的ですねぇ。みなさんはいかがでしょうか。


赤くて小さなボタン第1回来日公演 <1962年>

招聘:朝日新聞社・大阪国際フェスティバル

4月12日(木) 大阪・フェスティバルホール(大阪国際フェスティバル) (A)
4月13日(金) 大阪・フェスティバルホール(大阪国際フェスティバル) (B)
4月15日(日) 福岡・福岡スポーツセンター (A)
4月16日(月) 広島・広島市公会堂 (B)
4月18日(水)大阪・フェスティバルホール(大阪国際フェスティバル) (C)
4月19日(木)大阪・フェスティバルホール(大阪国際フェスティバル) (D)
4月20日(金)大阪・フェスティバルホール(大阪国際フェスティバル) (E)
4月21日(土) 名古屋・名古屋市公会堂 (E)
4月22日(日) 静岡・静岡市駿府会館 (D)
4月25日(水) 東京・東京文化会館 (A)
4月26日(木) 東京・東京文化会館 (B)
4月28日(土) 郡山・郡山市民会館 (D)
4月30日(月) 東京・東京文化会館 (C)
5月 1日(水) 東京・東京文化会館 (E)
5月 2日(土) 東京・東京文化会館 (D)

(A) オイゲン・ヨッフム指揮

(B) ベルナルド・ハイティンク指揮

(C) オイゲン・ヨッフム指揮

(D) ベルナルド・ハイティンク指揮

(E) オイゲン・ヨッフム指揮


赤くて小さなボタン第2回来日公演 <1968年>

招聘:中部日本放送(CBCオーケストラシリーズ第2回)

9月 7日(土) 東京・東京文化会館 (A)
9月 8日(日) 東京・東京文化会館 (B)
9月 9日(月) 東京・東京文化会館 (C)
9月10日(火) 東京・東京文化会館 (D)
9月12日(木) 福岡・福岡市民会館 (C)
9月13日(金) 大分・大分文化会館 (E)
9月15日(日) 松山・松山市民会館 (B)
9月16日(月) 広島・広島市公会堂 (D)
9月17日(火) 大阪・フェスティバルホール (A)
9月18日(水) 大阪・フェスティバルホール (D)
9月19日(木) 京都・京都会館第1ホール (C)
9月21日(土) 名古屋・名古屋市公会堂 (F)

(A) ベルナルド・ハイティンク指揮

(B) オイゲン・ヨッフム指揮

(C) ベルナルド・ハイティンク指揮

(D) オイゲン・ヨッフム指揮

(E) オイゲン・ヨッフム指揮

(F) ベルナルド・ハイティンク指揮


赤くて小さなボタン第3回来日公演 <1974年>

招聘提供:中部日本放送(CBCオーケストラシリーズ第9回)

4月20日(土) 大阪・フェスティバルホール (A)
4月21日(日) 大阪・フェスティバルホール (B)
4月22日(月) 大阪・フェスティバルホール (C)
4月24日(水) 大阪・フェスティバルホール (D)
4月25日(木) 広島・郵便貯金ホール (A)
4月26日(金) 福岡・市民会館 (B)
4月27日(土) 長崎・市民会館 (B)
4月30日(火) 松山・市民会館 (B)
5月 2日(木) 倉敷・市民会館 (D)
5月 3日(金) 名古屋・市民会館大ホール (B)
5月 4日(土) 東京・NHKホール (A)
5月 6日(月) 東京・厚生年金ホール (D)
5月 7日(火) 東京・東京文化会館 (C)
5月 8日(水) 東京・東京文化会館 (B)
5月 9日(木) 新潟・県民会館 (B)

(A) ベルナルト・ハイティンク指揮

(B) ベルナルト・ハイティンク指揮

(C) ベルナルト・ハイティンク指揮

(D) ベルナルト・ハイティンク指揮


赤くて小さなボタン第4回来日公演 <1977年>

招聘提供:中部日本放送(CBCオーケストラシリーズ第14回)

5月16日(月) 東京・東京文化会館 (A)
5月17日(火) 東京・東京文化会館 (A)
5月18日(水) 東京・NHKホール (B)
5月19日(木) 東京・東京文化会館 (C)
5月21日(土) 神戸・神戸文化ホール (A)
5月22日(日) 京都・京都会館大ホール (E)
5月23日(月) 大阪・フェスティバルホール (D)
5月24日(火) 名古屋・市民会館大ホール (D)
5月26日(木) ソウル・EIWAホール
5月27日(金) ソウル・EIWAホール

(A) ベルナルト・ハイティンク指揮

(B) ベルナルト・ハイティンク指揮

(C) ベルナルト・ハイティンク指揮

(D) ベルナルト・ハイティンク指揮

(E) ベルナルト・ハイティンク指揮


赤くて小さなボタン来日公演 第5回〜第7回

赤くて小さなボタン来日公演 第8回〜第10回

赤くて小さなボタン来日公演 第11回


(An die MusikクラシックCD試聴記)