ARCHIVE OF WHAT'S NEW ?
2000年3月

アーカイブのインデックス ホームページ WHAT'S NEW


3月31日:「シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「伝統とは...」を追加しました。モーツァルトのフルート四重奏曲のCD2枚を紹介しましたが、我ながらとんでもないテーマに手をつけてしまったと思います(◎-◎)。内容につきましては、まだまだ中途半端で、皆様からの手厳しいご批判が予想されます。勉強しながら、考えながら当団のページを作っておりますので、どのようなご批判でも歓迎いたします。忌憚のないご意見をお寄せ下さい。


3月30日:春

気がついたらもう3月末。近所の公園前を歩いておりますと、桜のつぼみが大きくなって、開きかけているのが見えます。いよいよ春なんですねえ。毎日仕事仕事で、曜日の感覚さえも失われてきたこの頃ですが、桜が咲くのを見ますと、本当に季節の移り変わりの速さに驚かされます。

これからの2、3週間は私が大好きな時期でもあります。何といっても花見ができますね\(^o^)/。私は飲み助ですから、夜桜などは気分最高です。毎年近所のテニス仲間と公園で花見をしています。さらに、夜更けに夫婦で花見をしますとロマンチックに盛り上がります(^з^)゛。それだけでは終わりません。こちらの桜が散った後1週間ほどすると、私の実家福島で桜が咲くものですから、そちらでも花見ができます。かつて私は花見(実態はお酒飲みか?)のために週末を利用して北上していました。女房さんの田舎は青森県八戸ですから、それから2週間後、もう一度花見ができるのです!うふふふ。

さて、今日の「What's New?」に「春」というテーマが書かれているのを見て、「きっとシューマンの話でもするのだろう」と思った方はいませんか。交響曲第1番が「春」というニックネームで呼ばれていますね。でも、ハズレです。あの曲はシューマンの幸福を反映した明るい曲であっても、春という季節を感じさせてはくれません(私だけかな?)。

皆様にとって、「春」を感じさせる曲は何でしょうか?私にとっては、断然ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」ですね。第1楽章の主題が春そのもの。第2楽章のすぐ眠くなる音楽も春(あそこで私は本当によく眠ります)。もちろん終楽章の主題も春。あれほど春を感じさせる曲はないでしょう。クラシック聴き始めの頃、しかも3月下旬から4月にかけてベームの演奏を死ぬほど聴いたせいでもあるのです。面白いのは、高齢のベームが指揮した「田園」、枯れていそうなのに、大変みずみずしく、「死ぬほど」聴いたわりには今なお新鮮なことです。皆様の「春」を感じさせる曲についてのご意見もおうかがいしたいところです。


3月29日:CD試聴記に「お堅くないバッハを聴く」を追加しました。曲はブランデンブルク協奏曲です。


3月28日:CDの売り方

昨日、Syuzo's Homepageを読んでいてびっくり!何と、ジュリーニ指揮のマーラー:交響曲第9番(録音76年、DG)がOriginalsシリーズで再発され、OIBPリマスタリングによってワウフラッター音がほとんど一掃されたそうです!読者の中で、マーラーの交響曲第9番のCDを探している方はおられませんか?迷わずOriginalsシリーズのジュリーニ盤を買って下さい。あのワウフラッター音がなくなった以上、最強の推薦盤だと思います。

Syuzo's Homepageの詳細な解説に屋上屋を重ねるようで申し訳ありませんが、シカゴ響を指揮したこの名盤は、ジュリーニの代表的な録音として知られているばかりでなく、マラ9の中でも特に秀でたものです。20年も前、私が初めて聴いたマーラーの9番はこの演奏でした。2枚組のLPで、ジャケットにはジュリーニがマフラーをかっこよく巻いてたたずんでいる写真が使われていました。その写真からして、高校生の私を痺れさせましたが、演奏も良かったのは言うまでもありません。LPだと扱いにくいので、私は知人にカセットテープにとってもらって、毎日楽しんでおりました。最初に聴いた演奏だけに、その印象は強烈です。私は当時高校生で、受験勉強もしなければならなかったのですが、毎日全曲を聴き通していました(^^ゞ。お陰で、曲と演奏を隅から隅まで覚えたものです。

ところで、カセットテープにダビングして聴いていたというのがくせ者で、CD時代になってこの録音を聴き直して、私はがっかりしました。高校生の頃は全く気がつきませんでしたが(^^ゞ、この録音にはSyuzo's Homepageにあるように、「第2バイオリンからビオラにかけて」シュワシュワシュワというワウフラッター音がずっとつきまとっているのであります(T_T)。CDは音質がクリアですから、さしもの私もすぐ気がつきました。「演奏が良ければ、そんなことなど気にならないでしょ」と言われそうですが、これはかなり気になります。例えば、第4楽章で弦楽器が静かに音楽を奏でているところに「シュワシュワシュワ」では、気分が台無しです。残念ながら、そのCDは数回聴いた限りでCD棚の奥に鎮座するようになりました。いつも思うのですが、カセットテープでクラシック音楽を聴いていた頃が最も音楽を楽しんでいたのかもしれません。

Syuzo's Homepageによれば、今回のリマスタリングでは、その不愉快な音がほとんど除去されたそうです。信じがたい技術ですね。かつて私は、あのワウフラッター音はマスターテープに入っているものだから、もういかんともしがたいと考えていました。どのような技術を使ったか分かりませんが、これは久々の快挙であります。

では、「そのOIBPリマスタリングCDを入手したか?」というと、まだなのです(T_T)。先日、CDショップで見かけはしたものの、まさかそれが、ワウフラッター音が除去されたスーパーCDだとはつゆ知らなかったからです。私は手に取って、値段とカップリングまで確認したのです。が、ワウフラッターがあったとはグラモフォンも公にできないのでしょう、それに関する記載はジャケットにはありませんでした(当然か)。でも、CDショップの店員さんは、こっそり小さな字でその事実を書いておけばいいと思いませんか。その事実を知っていれば、私は買い直したかったのに。CDショップの方も売るのが下手ですね。


3月27日:CD試聴記に「不思議な指揮者ハイティンク」を追加しました。曲は....。


3月26日:本日は2部構成です。

その1:ネットレビュー

私は朝晩ホームページカウンターの定点観測をしています。昨日はその観測に異変が生じました。朝からカウンターの数字が鰻登りです。「誰かが一所懸命クリックしているんだろうか?」などと思ったのですが、夜になっても勢いがとまらず、1日のアクセス数は開設以来最高を記録しました。昨晩は「不思議なこともあったものだ」とそのまま寝てしまいましたが(^^ゞ、今朝になって理由が明らかになりました。読者からのメールで分かったのですが、日経新聞のネットレビューに「An die Musik」が取りあげられたんですね!朝刊の「Saturday Nikkei」の下段、メインの紹介はベートーヴェンを扱ったページです。私のページはほとんどタイトルだけの紹介にとどまっていますが、開設以来、Web上以外の場所で活字になって現れたのはこれが初めてであります。夫婦揃って大喜びしたことはいうまでもありません。

実はその記事、土曜日の朝に私は飛ばし読みしていたのですが(^^ゞ、きちんと検索した上でアクセスして下さった方が大勢いらっしゃったわけですね。まことに有り難いことです。少なからぬ時間をかけて作ってきたページですが、どこかでこのページを知り、ネットレビューに載せて下さった方がおられたんですね。感謝感激であります。我が家では、私はCDを聴いている時間が長い上、週末にはパソコンに向かってホームページ作りばかりしているために、評判は最悪でした。が、さすがの女房さんも私の功績?を認めざるを得なくなったようです。それで、ついにアンプの買い替え許可が下りました。よがったー\(^o^)/。しかし、....。

その2:アンプ騒動(続編)

家庭内の話ばかりで恐縮ですが、我が家の女房さんは音楽あるいはオーディオには無頓着です。スピーカーの左チャンネルから音が出ていなくても分かりませんし、モノラルとステレオの違いも分かりません。そういう人にアンプの重要性を分からせ、新規購入計画を納得してもらうのは大変な労力を伴います。ところが、昨晩、音楽を二人で聴いていたところ、右チャンネルが聞こえなくなったり、バリバリバリッという音が入ったりすることに、さすがの女房さんも気がついてしまいました。要するにXデーが迫っていることを女房さんも認識したわけです。その認識ができたところで日経ネットレビューの話があったために、アンプ購入許可が下りたわけです。

猿のように喜んだ私が早速都心のオーディオショップに走ったことはもちろんです。が、今日はがっかりして帰ってきてしまいました。女房さんからは20万円の予算をもらったのですが、店員さんからは、「その予算ではB&WのMatrix802をまともに駆動できるアンプはありません」との冷たい答え。全く驚きであります。その店ではアンプの選択肢も少なく、どうしていいのか分からなくなり、諦めて帰ってきたのです。

私のあまりの落胆ぶりに、女房さんは「じゃあ、大幅に予算を上げてもいいよ!どうせアンプがなければ、CDが聴けなくなるんでしょ!」と言ってくれました。ううううう、えがった!この女房さんと結婚してえがった!

そこで、皆様に再度お願いです。リーズナブルな値段で、B&WのMatrix802を鳴らすスピーカーは一体何がいいでしょうか?また、質のいい店員さんのいるオーディオショップはどこでしょうか?DMでも結構ですから、よろしくご教授お願いしますm(__)m。


3月24日:アンプを巡る家庭内闘争

このページの中で、我が家のアンプがもうじき買い替えられるという情報を知った女房さん、かなり機嫌が悪くなりました(-_-;)。それでなくても毎月のCD代がかさんでいるのに、「アンプまで新調するとは何事か!」と怒られてしまいました。「スピーカーを完璧に鳴らすには、それ相応のアンプがないといけません」などという私の理屈は、女房さんには絶対理解できないものです。「高価なスピーカーだから高価なアンプが必要というのであれば、まずスピーカーを買い替えなさい!それも2〜3万円のスピーカーにしなさい!そうすれば、アンプもそれに匹敵するのがあるでしょ!」ときました。全くごもっともなのですが...。

私は大学に入ってバイト代をため込むまで、まともなオーディオセットは持っていませんでした。高校生の頃、主に使っていたのは安物のラジカセでした。LPを聴くときには、それこそおもちゃのようなプレーヤーを使っていました。それでも、音楽を聴ければ満足でしたので、貧しい機材であっても不満を感じたりしませんでした。ですから、スピーカーやアンプに拘る現在の私は、その頃から比べると相当「堕落」しているのではないかと自責の念に駆られることがあります。

もっとも、アンプがもし故障さえしなければ、買い替えるつもりなど更々ありません。あまり機材に拘っても部屋の環境が追いつかないからであります。私はマンションに住んでいますから、音量にはそれなりに気を遣います。交響曲などを聴いたりすると、アンプの性能がどうのこうのという以前に、強奏のところではボリュームを落としたくなります。マンションに住んでいる限り、自分の思い通りの音量では聴けないし、もしできたらできたで、うるささのあまり家庭も崩壊してしまいそうです(T_T)。

一方、日に日にアンプの調子は悪化してきます。最近私は我が家についたら、すぐにアンプの電源を入れ、暖めておかないとスピーカーから満足な音が出にくくなってきました。左チャンネルの音が出ても、その音が痩せていることもあります。経年劣化が急速に進んでいるわけですが、どうして片方のチャンネルだけいかれるのでしょうか?以前使っていたラックスマンのアンプのときもそうだったので非常に不思議です。機械音痴の私には皆目見当もつきません。

ともあれ、アンプが完全にダウンしたら、音楽そのものを聴くことができなくなります。まだしばらくはもつと思いますが、Xデーが間近いかもしれません。そうなったら、私は音楽が聴けない悲しみのあまりふさぎ込んでしまうでしょう。きっともだえ悲しむ哀れな私を見れば、今はアンプ新調に怪訝な表情を見せる女房さんも気を許すかもしれません(^^ゞ。子供だましのような話ですが、やはりこの手しかないでしょうか。皆さん、うまい説得方法があったら、ぜひ教えて下さい。特に、アンプの重要性をうまく伝える方法についてです。


3月23日:「親子で楽しむクラシック音楽」という文章をアップしました。「ときめきウィークエンド」ではありません。これはあのページの番外編です。まずはご覧あれ。


3月22日:「シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「ヨッフムのブル8 追加篇」をアップしました。人気沸騰。まさかこのCDでこんなに騒然となるとは。


3月21日:スピーカー選び

昨日「シュターツカペレ・ドレスデン」のページで取り上げたヨッフムのCDは、私の本当の愛聴盤で、何度も買い直しては音質の変化を確かめながら聴いています。あまりに惚れ込んだ演奏なので、あのCDを買って人にプレゼントしたこともあります。

オーディオマニアの方には笑われること確実ですが、私は現在使っているスピーカーの選定にもこのCDを使いました。その頃はまだHS2088によるリマスタリング盤は発売されていませんでしたから、輸入盤の全集から8番だけを抜き出してスピーカーのチェックに使ったのです。普通スピーカーを選ぶ際には、もっと音質がよいCDを持って行くものでしょう。ですが、普段から聴いているCDで良い鳴り方をしないスピーカーを買っても意味がないだろうと思い、あえて音質的には決して高水準でないヨッフムのブル8を持っていったのであります。

ただ、スピーカーの選定に使ったCDはこれ1枚ではありません。私の愛聴盤がばれてしまうのですが、レヴァインがシュターツカペレ・ドレスデンを指揮した「エウゲニ・オネーギン」、それから、ウテ・レンパーの「Ute Lemper sings Kurt Weill」を使いました。前者は有名な「手紙の場面」(タチヤナ役はミレッラ・フレーニ)、後者では「I'm a Stranger Here Myself」をじっくり聴き比べました。私は楽器の音だけではなく、人間の声が上手に表現されるスピーカーを念頭に置いたのです。ただ、「手紙の場面」も「I'm a Stranger Here Myself」にしても、どのスピーカーでも結構上手に再生されたのには面食らいました。どのスピーカーで聴いても、極端に大きな差は出なかったのです。不思議なものです。

一方、ヨッフムのブル8の方はスピーカーによって千差万別の音がしました(これまた不思議です)。もともとオーディオマニアが喜びそうな優秀録音ではなかったわけですから、突然すばらしい音響が出現するわけなどないのですが、とあるスピーカーで聴いたときに、思わず目を見開くようなすばらしい音が出ました。重量感といい、音の粒建ちといい、奥行きといい、左右の広がりといい、文句無しのステレオの音です。再生されているのが本当に自分が持ってきたCDなのか疑ったほどです。「これはすごい!」と欣喜雀躍した私はもちろんそのスピーカーを買うことに決定し、女房さんに内緒で(^^ゞ、さっさと購入契約を結びました(^^ゞ。機種はB&WのMatrix802でした。

さて、今もこのスピーカーは私のお気に入りなのですが、この話には後日談があります。家に到着したスピーカーを早速セッティングし、例のブル8をかけてみました。「....???」。悪くはないのですが、ショップで聴いたときと随分感じが違います。「はて、どうしたものか」といろいろ考えました。原因はアンプでした。どうやらショップでは最高級のアンプをつないでブル8を再生したらしいのです。対する我が家のアンプはどう考えても高級とはいえません。その組み合わせのギャップが、同じ音の再生を阻んだわけです。当たり前といえば当たり前ですが、改めてアンプの重要性を認識しました。こんなに差が出るとは。さはさりながら、女房さんに内緒で高価なスピーカーを買ってしまった手前、「今度はアンプも!」などとは口が裂けても言えません。やっとアンプが調子悪くなってきた今が待ちに待ったチャンスなのですが、やはり恐くて言い出せません(^^ゞ。

さて、話はブル8のCDに戻ります。私はあのCDは、昨日の記述のとおり、音質的には最高級ではないと思っています。一般的なオーディオセットを使った場合、それは事実として差し支えないでしょう。しかし、最高級のアンプで再生すれば、瞠目すべき音質で聴けることはオーディオ・ショップでの経験が明らかにしています。恐るべし、高級機器!こうなると、オーディオ地獄に陥ります。そうなれば、きっと私は家に入れてもらえなくなりますね。ああ、恐ろしい。


3月20日:「シュターツカペレ・ドレスデンのページ」に「ヨッフムのブル8」を追加しました。ブル8,すなわちブルックナーの交響曲第8番であります。


3月19日:「私が選ぶ名曲・名盤」に「ワーグナー ニーベルングの指輪 管弦楽曲集」を追加しました。

先日、ある高校生の読者から「ワーグナーを聴くには何がよいか」との質問を受けました。ワーグナーの序曲、前奏曲集を探しておられるようです。私が推薦していたシノーポリ&ニューヨークフィルのCDはあろうことか、廃盤になっていたそうです(T_T)。若い方だし、変なCDを紹介してはまずいと思い、しばらく思い悩みました。そこではたと気がついたのがこのCDです。お持ちの方もおられると思いますが、すごく楽しいCDですよね?あれならワーグナーを好きになるかもしれません。


3月18日:みずなです。「6ヶ月のみずな」をアップしたので、よかったら立ち寄って下さいね。

今日はぽかぽか陽気でした。桜のつぼみもふくらみかけてきましたね。おとうさんは毎年恒例のお花見を今から楽しみにしているそうです。なんでも、またでんしゅというお酒を飲むんだとか言っています。そんなにおいしいのなら、みずなも飲んでみたいなあ。


3月17日:リヒャルト・シュトラウスの「実像」

音楽之友社刊『リヒャルト・シュトラウスの「実像」』(日本リヒャルト・シュトラウス協会編)を読みました。副題は「書簡、証言でつづる作曲家の素顔」となっています。これは、副題のとおり、関係者達の様々な証言やシュトラウス本人の書いた書簡などからこの大作曲家を客観的に見直すことを目指した本で、面白さ抜群でした。「ちょっと読むのに時間がかかるかな?」と思いましたが、面白さのあまり、2日で読んでしまいました。

私のR.シュトラウス嫌い(え?本当?)はこのページでは既に公然の事実ですね(笑い)。そもそも、やたらとやかましい音楽はとても日本の茶の間に向きません(そりゃそうかな?)。しかし、そうと分かっていても、ついつい聴いてしまうのがR.シュトラウスの音楽であります。歴史的にみても、R.シュトラウスは毀誉褒貶のど真ん中に生きてきました。良くも悪くも注目度NO.1です。そういう派手な音楽家はとかく冷静な評価をされにくくなります。毀誉褒貶が渦巻く場合、どちらかといえば悪い話ばかりが大きくなる傾向があるのではないでしょうか。R.シュトラウスもナチス時代の行動が最晩年に暗い影を落とし、ついでにその頃作曲したオペラまでもが悪評に苛まれています。

この本はそうしたR.シュトラウスの真の姿を再確認することで、作曲家としていかに天才的であったかをつまびらかにしています。執筆陣はサヴァリッシュ、若杉弘、大町陽一郎、喜多尾道冬、東条碩夫、田辺秀樹など大変豪華な顔ぶれです(敬称略)。全部で23もの分析、論述がありますから、十二分にR.シュトラウスの実像に肉薄できます。編集しているのが日本リヒャルト・シュトラウス協会であるため、さすがに極端に悪し様な文章はありませんが、この本を読んでR.シュトラウス嫌いの私も(まだ言う)目を開く想いをした点が何カ所もありました。執筆者が誰一人として堅い書き方をしておらず、非常に読みやすいのも○であります。

この本の中で私が発見したこと、初めて気がついたことなどをいろいろご紹介したいのですが、それは読んでのお楽しみにしましょう。この世紀の大作曲家に興味のある方には強くお勧めします。ただし、R.シュトラウスが余計気になることは確実です。かくいう私も、もっと詳しく知りたくなりました。私はこれを読んで、今まで買うべきか買わざるべきかずっと迷っていた「リヒャルト・シュトラウス ホーフマンスタール往復書簡全集」(音楽之友社、6,500円!)を買うことをついに決意しました。うむむむ、本当は嫌いな作曲家なのですが....。


3月16日:CD試聴記に「スメタナの<わが生涯>を聴く 後編」を追加しました。今日の話は...です。


3月15日:CD試聴記に「スメタナの<わが生涯>を聴く 前編」を追加しました。このところずっと「わが祖国」を聴いていたので、この曲を思い出しました。前編は、この曲をまだご存知ない方向けの文章です。


3月14日:音楽を聴かせると...。

東北のある街を訪れたとき、酒屋さんAでは、お酒にモーツァルトを聴かせていました。もちろん、誰かが演奏しているのではなく、小さなスピーカーでモーツァルトの音楽を再生しているのです。そうすると、お酒がいい味になるという話しでした。「ちょっと眉唾かな?」と私は思っていたのですが、「クラシックがお酒の熟成に良い」というのは結構根拠があるらしく、モーツァルトは引っ張りだこのようです。

しかし、私は天の邪鬼ですから、「なぜモーツァルトであってハイドンではないのか?」とか、「どうしてテレマンではいけないのか?」「バッハの音楽では不十分なのか?」「ショパンのピアノではだめなのか?」などと余計なことを考えてしまいます。実際そう思いませんか?クラシック音楽界の天才は別にモーツァルトだけではありません。ハイドンだって、テレマンだって、バッハだって、ショパンだって、大変な天才だったわけです。にもかかわらず、一般市民の認知度が低いため、テレマンの「パリ四重奏曲」が使われるとか、バッハの「フーガの技法」がお酒の熟成などを目的として使われることはないようです。

「クラシック音楽 イコール 不世出の天才モーツァルト」というのは一面の真理を表してはいます。ただし、それしか聴かせられないお酒はたまったものではないでしょう。お酒だっていろいろな曲を聴きたいのでは?いくら大天才の曲だからといっても、もっと変化があってもいいと思うのですが...。くだんの酒屋さんでは、モーツァルトの、しかも同じ曲がエンドレスで流れていました。どの曲だと思いますか?「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」です。名曲に違いはありませんが、お酒もたまにはベートーヴェンを聴いて奮い立ちたくならないのでしょうか。

なぜこんなことを急に思い出したかというと、昨日贈答用のせんべいやさんに入ったところ、渋いことにブラームスが流れていたからであります。曲は交響曲第4番の第1楽章でした。そんな渋い曲を聴いているからには、さぞかし味のあるせんべいに違いないと思ってしまいました。え?くだらないことばかり書くな?うーむ。すみません。


3月13日:「クーベリックのページ」にスメタナの「わが祖国」聴き比べ第3弾を追加しました。今回のオケはボストン響です。


3月12日:本日は3部構成です。

その1:リンクのページに「閑古鳥の部屋」を追加しました。

音楽評論家として名高い長木誠司(ちょうき せいじ)さんのページです。長木さん、何を思ってこのようなタイトルにしたのでしょうか。「閑古鳥」なんてとんでもない、内容の充実のため、かなりの賑わいを見せています。それにしても、プロの評論家のコンサート・レビューがただで読めるなんて、ちょっともったいないような気がしますね。ホームページの作りはいたってオーソドックスですが、音楽に関する情報が充実。良いホームページの見本であります。

その2:さんざんな週末

土曜日のことです。大きな買い物をすべく、車に乗って出かけようとしたところ、車がうんともすんとも言いません。まる2ヶ月ほど車に乗っていなかったためにバッテリーが上がってしまったんですね。仕方なく、JAFに来てもらいましたので、エンジンがかかるようにはなりました。ところが、今度は車のドアの鍵が閉まらなくなったのです(T_T)。こればかりはJAFではどうにもならないので、スバルに電話して状況を説明したところ、案の定、「見てみなければ分からない」とのことでした。そりゃそうですね。そうこうしているうちに日が暮れてしまい、1日を車騒動でつぶしてしまいました。

さて、今日のことです。ドアロックを修理に出すべく、女房さんが車を走らせたところ、たちどころに鍵がかかるようになりました。良かった!でも、どうして?直ったのは嬉しいのですが、腑に落ちません。車のメカニズムには首をひねるばかりです。我が家の車は平成5年型の「レガシィ GT」です。どんな雪道でもすいすいと走る足回りには絶対の信頼をおいてきましたが、いよいよガタが来始めたのでしょうか。

その3:CDラック

実は上記車騒動と平行し、私は新しいCDラックの組み立て作業に没頭しておりました。真夏の頃に800枚収納のCDラックを買ったばかりでしたが、諸般の事情でたちまちCDが溢れてきました(◎-◎)。みずなも最近は回転しながらCDに近づくようになったので、危険でもあります。何とかCDを整理しなければ、部屋の中が大変なことになりそうです。足の踏む場もありません。それでまた500枚収納のラックを買ってしまいました。それはそれでよいのですが...。ラックを組み立てるのはなかなか骨が折れます。少し腰も痛くなりました。もしやまたぎっくり腰が再発するのでは?という恐怖心がつきまといました。幸いなことに、何とか無事に組み立て及びCD収納を完了しましたが、車どころか、自分の身体の方にガタが来ていることを思い知らされました。何だか情けない週末です。


3月10日:消える組織

一昨日、日経新聞朝刊でドイツ銀行とドレスナー銀行合併のニュースを知りました(ビジネス関係の話はつとめて書かないようにしていたのですが、今回だけはご容赦下さい)。ドイツ銀行はドイツ第1位のユニバーサル・バンクです。中央銀行と間違えそうな立派な名前の銀行で、文字通りドイツを代表する銀行であります。ドレスナー銀行はかつてはドイツ第2位でしたが、数年前、下位のコメルツ銀行が他行を吸収合併して一挙に膨れ上がると、第3位に転落していました。ドレスナー銀行が、生き馬の目を抜くような欧州の金融・証券業界で厳しい競争を強いられていたことは想像に難くありません。

合併後の行名は「ドイツ銀行」となるとか。「合併」というよりドイツ銀行による「吸収」になるようです。ついに「ドレスナー銀行」の名前が消えるんですね。世界各地で巨大なスケールによる合従連衡が行われていますから、ドイツでもこの程度のことは十分あり得ると理解はできるのですが、いざ現実のものとなると、少し動揺します。

なぜ動揺するか。ドイツ銀行がベルリンフィルのスポンサーであるのと同様、ドレスナー銀行はシュターツカペレ・ドレスデンの大口スポンサーでありました。その財政的サポートが今後なくなりそうだから、と考えるのが一般的でしょう。が、私はその点は何とかなるのではないかと高をくくっています。ドイツ銀と名前を変えても、新行は財政的な援助を面子に賭けても継続すると睨んでいます。ちょっと恥ずかしいのですが、そういうことではないのです。ドレスナー銀行に個人的な愛着があったからです。実は、私はわずか7ヶ月間でしたが、ドレスナー銀行に派遣されていたのです。まだ若い頃でもあり、短い期間であっても想い出が山ほど詰まっています。ですから、「あの銀行がなくなるんだ!」と思うだけで悄然としてしまいます。

私がドレスデンのゼンパー・オパー詣でを実現できたのも、この派遣のお陰でした。「フランクフルトの本店だけでなく、支店に行ってもよい」と窓口のドイツ人に言われた私は迷うことなく、ドレスデン支店を希望したのです。表向きの理由としては、「ドレスデンはドレスナー銀行発祥の地であり、統一ドイツにおける重要拠点である。それゆえ当地における業務を調査したい」としましたが、まさか私がシュターツカペレ・ドレスデンのファンで、念願のゼンパー・オパー詣でを狙っているなどとは誰も気がつかなかったと思います。

ところで、私は時々時勢の移り変わりに唖然とします。といいますのも、私がかつて所属していた組織が次から次へと消えていくからであります。時代が時代ですから、リストラは日常茶飯事です。したがって組織の統廃合はいくらあってもおかしくはありません。しかし、自分が所属し、辛酸を嘗めさせられた組織であっても、いざなくなってみると寂しいものです。中年オヤジのくだらぬ感傷に過ぎないことは分かっています。が、こうしたことが連続しておこった矢先に、ドレスナー銀行の消滅!まで知った私は、過去の想い出を消されていくようで気落ちしてしまいました。現実は本当に厳しいものですね。


3月9日:3ヶ月ぶりに「ときめきウィークエンド」を更新。「雪村いづみ スーパージェネレーション」を追加しました。え?そんな人知らない?むふふ。そういう方はご一読あれ。


3月8日:本日は2部構成です。

その1:リンク

リンクのページに「Classical CD Information & Reviews」を追加しました。

これは、クラシック音楽のCDを幅広く取りあげた批評中心のサイトです。2月にできたばかりで、シンプルな作りです。ただしテキストは99年中から準備されており、既に相当量のテキストを読むことができます。将来的にどのような作りにするのかまだ分かりませんが、相当クラシック音楽を聴き込まれた方のようで、文章に重みがあります(さらに、英語でも作成されているところが私のページなどとは違います!)。かなり精力的に更新されていますから、要注目であります。早速訪問してみましょう。

その2:お酒

去る3月4日には、みずなの初節句のため、福島のおばあちゃんや、田園調布の義妹が我が家に集まり、盛大な酒盛りをしました( ^_^)/□☆□\(^_^ )。子供にかこつけて、実際に楽しむのは大人であります。せっかくの初節句ですから、いいお酒を用意しなければいけません(^^ゞ。みずな誕生祝いの時と同様、またも青森の名酒田酒(でんしゅ)を取これはうまい!古城之錦り寄せました。しかし、今回は田酒を入手するのに難儀しました。地元青森でもよくよく手に入らないらしく、ほうぼう手を尽くしてやっと1本探し出しました。もったいないので、今回は同じ酒蔵(株式会社 西田酒造店醸)で作っている古城之錦という純米吟醸を飲みましたが、これも田酒の一種で、冬季限定らしく、<かつての好適米「古城錦」を原料とした純米吟醸>というふれこみでありました(写真ご参照)。これは一升瓶の通常田酒よりも鮮やかな味がします。まろやかさという点では通常の田酒に分があるように思われました。が、少量を味わって飲むにはこちらの方がいいかもしれません。

日本酒も、栓を抜いてからわずかな時間が経過しただけで、微妙に味が変わってきます。これはワインと一緒ですね。だんだん甘みとまろやかさが増してきて、何ともいえない味わいになります。こうしたお酒を飲んでおりますと、いい気持ちになってしまいますね。「日本人に生まれてよかった!」とつくづく感じます。

なお、我が家にはもう1本の田酒(一升瓶)が残っています。うふふ(^з^)゛。これは今度の土曜日に飲むのであります。今から興奮気味の私でした。


3月7日:「CD試聴記」に「バルビローリのマーラー交響曲第1番、ほか」を追加しました。またバルビローリになってしまいました。すみませんm(__)m。


3月6日:「私が選ぶ名曲・名盤」を久しぶりに更新しました。追加したのはラヴェルの「マ・メール・ロワ」です。


3月5日:Moter Man

CDジャケットスーパー・ベルズの「Moter Man」をとうとう買ってしまいました。これは、JR京浜東北線の秋葉原駅から南浦和駅までの社内放送をDJ風にアレンジした傑作曲であります(CDには恵比寿〜新宿の埼京線ヴァージョンも収録)。私はこれを近所のコンビニで耳にして以来、気になって気になって仕方がなくなり、ついにCDショップに駆け込んでしまったのです。CDショップの店員さんに「あのう、よくかかっている駅員さんのCDありますか?」と聞いたところ、店員さんは( ̄ー ̄) ニヤリと笑ってそのCDを差し出してくれました。同じような客が絶えないのでしょう。

なぜこの他愛もない曲が気になるかというと、他ならぬ私がJR京浜東北線南浦和の住人であるからです。都心に通っていた頃はそれこそ南浦和から秋葉原まで毎日乗っていたわけですから、あの曲が楽しくてたまらないのです。きっと南浦和ではバカ売れしているに違いありません。

私が買ったのはシングルCD(999円)でしたが、ノーマルサイズのCDも販売中です。そちらには名古屋近辺バージョンが収録されていました。そのうちにご当地バージョンが雨後の竹の子状態でじゃんじゃん登場してくる可能性もあります。そうなったらすごいことになりますね。

ところで、「Moter Man」はクラシックのCDではありません。が、私はこうしたCDをよく買うのです。というより、私はその時々の流行のCDを買うように心がけています。流行歌など「いつでも聴けるし、いつでも買える」などと思っていると、そのうちどこを探しても手に入らなくなるからです。そういう点はポップスもクラシックも何ら変わりありません。商品の回転率が優先されるのは音楽のジャンルを問わないようです。「Moter Man」もいつまで売れるのでしょうか?


3月3日:輸入盤

新潮社から発売されている「グラモフォン・ジャパン」を初めて買い込んで、じっくり読んでみました。記事が盛り沢山で、薄いわりには読み切れないほどの情報量です。とても全部は読めません。しかも、小さな活字でびっしり書いてありますので、視力が弱い私など結構しんどく感じます。が、CDに関する情報を収集したいというのであれば、非常に有用な雑誌だと思います。提灯記事も少なさそうですし、音楽ファンの支持を既に集めているかもしれません。

ご存知のとおり、この雑誌はイギリス本国で発行されている「Gramophone」の日本語版であります。ということは、一般的に言う「国内盤」という枠にとらわれない紙面作りをしているということになります。ただし、新潮社も国内盤がある場合は、その旨表記していますから、完全に垣根をなくしたわけではないようです。

ところで、国内雑誌の中で、ここまで輸入盤が一般的に扱われようになるとは、ちょっと驚きです。今までの名盤案内はほとんどが国内盤だけを扱ってきたわけですから、隔世の感がありますね。

では、「輸入盤が一般的に入手しやすくなったか?」といえば、必ずしもそうではないでしょう。確かにどのような地方に住んでいたとしても、インターネット通販を利用すれば、無尽蔵に輸入CDを買うことはできます。ただし、あくまでも検索したCDを買えるだけです。ぶらっとショップに入って、CDを手にしたり、きれいなジャケットを見たりして輸入盤を買える場所は国内でもごく限られているのではないでしょうか。首都圏でも、クラシックの輸入盤がずらりと並んだCDショップはさほどありません。ましてや、地方では国内盤でさえまともに置いていないケースが目立ちます(私の田舎福島もそうです)。そうなりますと、インターネットで輸入盤を買えるとは分かっていても、輸入盤中心でCD議論をするのはやはり問題があるかもしれません。私のページも輸入盤ばかりですから、少し反省であります。地方のファンの方、許して下さいね。


3月2日:シューマンのCD

CDジャケットシューマン
交響曲<春>&コンチェルト・ピース集
ハンス・フォンク、マレク・ヤノフスキ他指揮南西ドイツ放送響
録音:1985年〜1994年
ARTE NOVA(国内盤 BVCC-6043)

先日CDショップを徘徊していたところ、「シューマン:交響曲<春>&コンチェルト・ピース集」と書かれたCDが目にとまりました。しかも廉価盤で知られるARTE NOVAのコーナーで、です。交響曲第1番「春」はともかく、「コンチェルト・ピース集」とは何だろう?、よもや「4本のホルンと管弦楽のためのコンツェルトシュテュック ヘ長調作品86」が入っているのではあるまいな?などと考えつつ、ジャケットを見ると、本当にその曲が収録されていました。「え?あの難曲中の難曲が何でまた廉価盤に?」などと驚いていると、今度は演奏者にヘルマン・バウマン・ホルン・カルテットなどと記載されているではありませんか。

ヘルマン・バウマンほどのビッグ・ネームが何で廉価盤に? 私は、まさかヘルマン・バウマン本人が参加した録音ではあるまい、名前だけそんな団体なのに違いない、と思ってCDを棚に戻し、立ち去ろうとしました。が、どうしても気になります。値段は国内盤で880円ですし、「ヘルマン・バウマンでなくてもいいや、ダメもとだ」と割り切ってそのCDを購入しました。家に帰って封を開けてみますと、ジャケット裏にはヘルマン・バウマンがにっこりと微笑む写真があるではないですか!シューマンの「コンツェルトシュテュック」は生半可なホルン奏者とは録音しないでしょうから、やはり本物が参加していたんですね。早速CDをかけて聴いてみますと、少し硬めのホルンの音でバリバリ吹くヘルマン・バウマンの音を確認できました。いつものことですが、この曲を聴くと、スカッとします。

そのCDには他にもシューマンのあまり演奏されない名曲が収録されています。「ピアノ小協奏曲(序奏とアレグロ・アパッショナート)ト短調作品92」と「ピアノと管弦楽のための序奏と協奏的アレグロ作品134」です。ピアノはパヴェル・クビカさんという女性です。両者とも名曲で、特に前者の序奏部分に痺れる人も多いでしょう。

ここまでくると、ARTE NOVAというレーベルに恐れを抱かざるを得ません。やろうと思えば、ヤノフスキを使ってシューマンの交響曲だけでCDを作ることだってできたはずです。シューマンの交響曲は通の方々には「オーケストレーションが....」と受けが悪いようですが、やはり人気曲ばかりですから、交響曲だけでCDを作った方が売れたかもしれません。それなのに、わざわざ知名度が高くない隠れた名曲や、ヘルマン・バウマンの演奏による難曲を組み合わせ、しかも廉価で売るわけですから、プロデューサーには相当な辣腕が揃っているのでしょう。DGやEMIなどと同じことをしないでCDを作るという明確な方針がこのCDだけでも窺えます。このシリーズでCDを買い込んでいけば、かなりしっかりしたクラシック音楽のライブラリーができるはずです。

ところで、ヘルマン・バウマンに話は戻ります。私はウィーンフィルという言葉と同時にこのホルン奏者の名前を覚えさせられたので(その理由はご推察のとおりです)、忘れようにも忘れられません。1934年にハンブルクに生まれ、ソロ活動を精力的に続けたホルンの第一人者ですね。私が中学3年の時、既にビッグ・ネームでしたが、今はあまり名前を聴かなくなりました。年齢的な問題もあるのでしょうが、一時体をこわしていたとも聞いています。そのバウマンの音を聴くと、何だか懐かしい想い出に巡り会ったような気になります。その意味でも面白いCDでした。


3月1日:「クーベリックのページ」にスメタナの「わが祖国」聴き比べ第2弾を追加しました。今回のオケはウィーンフィルです。少しきわどい文章だったかな?

ところで、今朝ゴミ出しをしておりましたら、すっかりそれに気をとられ、出張先に自分のノートパソコンを持っていくのを忘れてしまいました。パソコンがないと仕事にならないので、しかたなく出張先のパソコンを使いましたが、これがウィンドウズ3.1マシン。想像がつくと思いますが、使っていて非常にいらいらしてしまいました。動きが鈍かったり、日本語入力ソフトが旧式でうまくカスタマイズできないなど、うんざりするほどでした。でも、ついこの前まではウィンドウズ3.1マシンでも立派にパソコンとして通用していた訳ですから、不思議です。まったく不自由を感じなかったし、それこそ「これは速いぞ!」などと言いながら使っていたんですね。技術の進歩と使う側の慣れには恐れおののきますね。


(An die MusikクラシックCD試聴記)