ARCHIVE OF WHAT'S NEW?
2001年11月

アーカイブのインデックス ホームページ WHAT'S NEW


CD11月18日:優等生?

CDジャケットメンデルスゾーン
バイオリン協奏曲ホ短調作品64
チャイコフスキー
バイオリン協奏曲ニ長調作品35
バイオリン:諏訪内晶子
アシュケナージ指揮チェコフィル
PHILIPS(輸入盤 468 369-2)

とあるCDショップの中を歩いていたら、ものすごいバイオリンが耳に飛び込んできました。それも情念が渦巻くような激しいバイオリンです。曲はチャイコフスキーのバイオリン協奏曲の第1楽章です。曲が曲ですから、「情念渦巻く」ような演奏があってもおかしくはないのですが、鬼気迫るバイオリンの音が私の耳を捉えて放しません。CDショップの中で聴くと、どういうわけか駄演であっても立派に聞こえたりしますので、今回もきっとそうなのだろうと思って私はその演奏を無視することにしました。が、それでもなお気になって気になって仕方がなくなります。仕方なくレジのところまで行ってみると、店内でかかっていたのは諏訪内晶子さんのCDでした。「え? あの諏訪内晶子さん?」。私は面食らってしまいました。「これは自宅に帰って聴き直すしかない」と判断した私は直ちにそのCDを購入しました。

家でも諏訪内さんの演奏するチャイコフスキーを聴いてみました。何と、CDショップで聴いたときと同じように激しい情念が私に取り憑き、離れません。この協奏曲を聴いてこれほどどぎまぎしたのは久しぶりのことです。何度も繰り返して聴きましたが、印象は変わらず、その度に私は熱くなり、少なからず興奮させられました。悪くいえば、この演奏は浪花節的なので、「こんな演奏は下品だ」という人もいるかもしれませんが、とても感動的です。この演奏には、何か積極的に訴えかけてくるものがあるのです。楽譜をなぞり、スマートに演奏しただけの演奏ではあり得ないことです。

恥ずかしい話ですが、私は諏訪内さんは優等生的なバイオリニストだとずっと思っていました。が、このCDで聴く諏訪内さんの演奏は決してそのようなものではありません。いかにも優等生的な風貌が私の先入観を作っていたのでしょう。でも、もしかしたら何かこの人の中で変わったのかもしれません。一皮むけたというか、今まであった殻を破ったというような感じがします。冷たい風が身にしみるようになったこの季節に最適な1枚です。多分このCDを聴くと皆さんも体が熱くなってくるでしょう。


CD11月12日:スピーカースタンド

親切な読者から、「伊東さんのスピーカーは床から30センチくらい上げて使った方がいいのでは?」というご指摘をいただきました。しかも、スピーカースタンドの例として、安価で高性能の自作できる品物をご紹介いただきました。そのスピーカースタンドは、名称を「The Less」というそうな。このスタンドは、オーディオマニアの間では有名らしいですね。詳しくはこちらをご覧下さい。

池袋の東急ハンズに行って材料を揃え(9,500円位)、自宅に持ち帰り組み立ててみました。見た目は華奢ですが、縦方向の力に強いといいます。私の愛器、B&WのMatrix802はこのスピーカースタンドにはやや大きめなのですが、恐る恐るスピーカースタンドに載せてみてびっくり。音の拡がりが全く違います。床に直置きするより、遙かにすっきりした音です。音場が急に開けたという印象を強く受けました。これはすぐ側で実験に立ち会った女房さんも証言していることです。

ただ、スピーカーがスタンドにかろうじて乗っているだけという感じがして、ちょっとコワイです。地震でも来たらスピーカーはきっとお陀仏。しかも、私は今はそのスピーカーの足下に寝ているのでスピーカーが倒れてきたら頭がグシャッとなるのは必定であります(◎-◎)。

引っ越し先では頭が潰れる心配をしないで使えると思うのですが、これがオーディオの難しいところなんでしょうね。生活と音質のどちらを取るか。いい音で聴きたいのはやまやまですが....。本当に自分の思い通りのものを得ようとすれば、今度は自分で図面を引いて、自分で材料を選び、自分で加工し、...ということになるんでしょうか? こ、これは危険な道ですね。ああ、恐ろしいです。


CD11月10日:青木さんによる「コンセルトヘボウ管のページ」に「来日公演 第8回〜第10回」を追加しました。

青木さん、原稿ありがとうございました。コンセルトヘボウ管のページ、みるみる充実してきますね。来週も何か追加する予定です。うふふ乞うご期待ですね。


CD11月7日:CD試聴記に「ヴァント指揮ベルリンフィルのブル8を聴く」を追加しました。


CD11月5日:青木さんによる「コンセルトヘボウ管のページ」に「コンセルトヘボウならではのユニークな『皇帝』を聴く」を追加しました。青木さん、原稿ありがとうございましたm(__)m。


CD11月4日:「ブルックナーの交響曲第9番の決定盤はこれだ!」に「追記」しました。ご笑覧下さい。

11月1日に3周年記念イベントを何もできなかったのが大変残念です。当日は更新すらできませんでした(T_T)。別の機会を見つけて何かやることにします。


(An die MusikクラシックCD試聴記)